女子医学生、女性研修医の皆様へ
子育てしながらの仕事 ~私の一週間~
平成22年卒 髙住美香
女子医学生、女性研修医の皆様の中には、これから医師としての仕事と、結婚・妊娠・出産・育児などのライフイベントを両立できるのか、不安に思っている方もいるかもしれません。実際、私も学生の頃からずっと悩み続けており、現在も進行形で悩みは尽きません。しかし、私の経験が少しでも参考になればと思い、筆をとらせていただきました。
私は、平成22年に医学部を卒業し、初期臨床研修中に結婚、卒後3年目で当講座へ入局しました。卒後5年目の時に大学院へ進学する機会をいただき、本学の免疫学講座で基礎研究をご指導いただきました。大学院在学中に2人の子供を出産しています。休学期間もはさみましたが、無事に大学院も卒業し、学位を取得しました。大学院と並行して、各種専門医(総合内科専門医、消化器内視鏡専門医、消化器病専門医)も取得しました。現在は、2人の子供を保育園へ預け、下記のようなスケジュールで仕事をしています。大学院で与えていただいた研究テーマを発展させ、臨床の仕事だけではなく基礎研究も継続しています。
子供を出産後、生活は一変しました。まず、仕事は保育園のお迎え時間に間に合うように定時までに終わるよう調整が必要となりました。限られた時間の中で仕事を完結させるため、常に時間配分を決めて取り組むようになりました。もちろんそれは、無理な部分は仕事を免除してもらい、その分、周囲の先生方にサポートいただいているから出来ることです。最初は、自分が役に立たない人間になったようで、寂しい気持ちもありました。しかし、周囲への感謝を忘れず、限られた時間の中でも、少しでも意義のある仕事が出来るよう模索し続け、現在に至っています。仕事が終わって、保育園に子供達をお迎えに行き、帰宅すると、そこからまた戦いが始まります。夕食の準備、お風呂、片付け、寝かしつけ、翌日の支度などをこなしていると、あっという間に夜も更けている毎日です。
今になって思うことは、ライフイベントと働き方に正解はない、ということです。出産の時期も人それぞれ、育児の環境も人それぞれ、出産後の働き方(常勤・非常勤)も人それぞれです。私は、幸いにも、家庭でも職場でも周囲に理解いただき、たくさんのサポートを受けて今のような形で仕事を続ける選択に至りました。自分が良いと思う道が自分にとっての正解であると信じて、進んでいってください。もし、私で力になれることがありましたら、サポートさせていただきます。
1週間のスケジュール
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
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午前 | 内視鏡検査 | 外勤 | 外来 | 内視鏡検査 | 外来 |
午後 | 研究 | 外勤 | 研究 | 検査・処置 | 研究 |