当講座の指導体制と取得できる資格について
当科では随時専攻医を募集しております。
内科専門医制度の変更に伴い、福島医大内科専門研修医プログラムに従って内科専門医を取得した後に消化器病関連の専門医を取得することになります。
当科で取得できる専門医資格を図1に示します。
内科専門医取得までは、消化器以外の医大病院各内科専門科での研修及び連携施設、特別連携施設での研修が必須となります。(図1)この期間に内科医としての基礎的な知識・技術を身につけ、内科医専門医試験を受験することになります。
(図1)
内科専門医取得後に、サブスペシャリティーの各専門医を取得することとなります。
専門医資格は複数取得することが可能で、実際複数取得している医師がほとんどです。内科専門医取得後は、サブスペシャリティー専門医を取得まで肝臓、上下部消化管、胆膵の領域についてまんべんなく学び、その後専門を極める分野を一つ選んでいただきます。
専門医資格を取得することは、あくまでも通過点の一つにすぎません。
専門医を取得後にはその分野の専門家としての研鑽が一層不可欠となります。また、臨床は日々疑問と解決の繰り返しであり、病態を正確に把握し治療するには観察力と洞察力といった研究の視点が重要となります。
大学の医局に所属し研修を行う利点の一つは、研究を行う機会を通じて優れた臨床医としてひとまわり大きく成長することが可能となることです。医局員は誰でも大学院への入学、国内外への留学が可能であり、各人の希望に合わせ新たな留学先を開拓も積極的に支援しております。
また、女性に限らず出産や育児と研究・臨床を両立できる環境が整っており、各人のそれぞれの状況に合わせて適切な時期に研究内容を発表し、医学博士号を取得することを常にサポートしております。
図2に現在の当科の関連病院を示します。70年近くの当科の歴史の中で、大学で臨床・研究・教育という3本の柱を学んだ医局員は、多くの県内の病院や診療所に勤務することで地域医療を支えてきました。これらの関連病院では尊敬すべき先輩達が院長や副院長として地域医療の屋台骨としてご活躍されており、優れた指導者としてこれまで蓄積された技術や知識を若い医師に惜しみなく教授しております。充実した関連病院では、サブスペシャリティー専門医を取得した後も内科専門医として幅広い要求に応えるための研鑽を積むことが可能です。
(図2)
また、個人で診療所を開設した先輩達に対する地域の信頼も厚く、各地域の医師会長を任される方々も増えてきました。10年や20年程度の歴史ではこういった地域の信頼を獲得することはできません。個人として、チームとして地域の医療を支え、自分と後輩を育てる努力を長年にわたり継続してきた結果です。一方、広い福島県の地域医療を支えるのは容易な事ではなく、地域の需要に対して我々が応えられないことも残念ながら増えてきております。
私たちと一緒に伝統を受け継ぎ、更なる発展に寄与していただける仲間が一人でも多く増えることを、地域住民の方々と共に、切に願っています。